大企業と中小企業、ココが違った

時代背景も私の就業年齢も違うので単純比較はできないと思いますが、社員数1万人超の大企業と500人に満たない中小企業の両方で働いてみると、“社員教育”と“福利厚生”に大きな差があることを実感しました。

もちろん、どっちも「あって当然」とわかっていたんです。資金的な余裕が違うわけですしね。でも、とくに社員教育については、単に「外部講師が来てパソコンスキルを教えてくれる」とか、そういうことだけじゃなくて・・・。職場にいて日々を過ごしているうちに学べること、身に付けられること--すなわち、人事が計画して与える教育以外のことが、大企業と中小企業とでは、ものすごく違っていたんです。

まず一番に感じたのは
「OJTのバリエーションが違う」ということ。

組織が小さいと、上司・先輩の数も少なくなります。
私は新人のときに外回りをしていましたが、女性の先輩2人が教育係につく以外に男性の先輩3人と、もっと上の上司数名が、かわるがわる同伴外交に連れていってくれました。それぞれ、個性も経験もまるで違う人たちです。もちろん、新人の立場で真似できることは限られていました、「こんなやり方もアリなんだ!」と感じられることが、後に自分の商談スタイルをつくるうえで、とても役にたった気がしています。

社交的で、しゃべりがうまく、たまに高学歴をちらつかせるAさんもいれば、朴訥で不器用ながら常に相手の立場にたって丁寧に説明ができるBさんもいる。さらに、まだまだ経験は浅いけれど最新のデータが常に頭に入っていて、それが年配の経営者に「若いのに頑張っている」と認められているCさんもいました。
どの人も、会社の看板を背負って経営者の信頼を得るという目的は同じでしたが、アプローチの方法はそれぞれの個性を生かしたやり方をしていました。そして、「最初は誰かのマネをしてみてもいいけど、少しずつ自分らしいやり方をみつけてね」と励ましてくれていました。新人に法人営業を任せるなんて大胆ですが、私ごときが小さな失敗をしても大勢に影響がないという余裕もあったのでしょう。

残念ながら、中小企業では多くても上司・先輩の2人くらいの事例に触れるのが精一杯だと想像します。私のいた会社もそうでした。自分と相性のいい人に当たればラッキーですが、まるで違うタイプの上に、合わないやり方を押し付けられたら最悪です。しかもそれが「この会社のやり方だから!」と言われてしまったら、新人は抗う術を持ちません。それに、どうしても失敗させたくないという警戒心が強くなり「なかなか、独りで営業に行かせてもらえないんです」と新人女子が嘆いていました。

小さい会社のほうが、自分らしい仕事ができる
・・・若い頃は、私もそんな風に考えていましたが、真実は意外と逆の傾向が強いかもしれません。実は就活中に、某中小証券のリクルーターさんから、「悪いことは言わないから、両方から内定が出たら、うちは蹴って、大手にしとき! 大きい組織のほうが、大きい仕事ができるんだよ。入ってみればわかるから」とアドバイスされましたっけ。私も業界に入ってみて、よくわかりました。

社員になったら、その会社に回ってきた仕事の中からしか、仕事を選べないのです。
つまり、会社が小さなことしかできないとしたら、どんなに個人で力をつけても、発揮できる場がないのです。

大企業と中小企業の違いは、まだまだ他にもありますが、今日のところはこのへんで。

2 thoughts on “大企業と中小企業、ココが違った”

  1. 大企業は何かにつけ、有利ですね。とはいえ、日本では中小企業も非常に多いですし。運もありますしね。わたしのところも、若い人に来ていただいたこともありましたが、彼を社会人としての成長はもっと大きなところで、似たような年齢の人たちとの切磋琢磨しかないなあと考えること大でした。また、他の方でも中小零細ではなかなか難しいことを要求されることもよくありました。なかなか大企業のようにはできません。やりたくても。ということでマッチングしないものです。自由にやっていいよーと言っても、さまざまな規則を経ないとできない人もいて、スピード重視ってわかってもらえないなあ、と思ったものです。

    1. 「運」はあると思います。あと、「相性」も。
      小さな組織ほど、力を持つ特定人物(主にはオーナー社長など)の影響力が大きくなるのは当然のことで、その思想に合う人にとっては良い職場環境でも、合わない別の人にとっては生き地獄のような場所になるかもしれません。
      たぶん、大企業は入社するときから選別をかけて、相性の良さそうな人材を採ることができるし、ゆっくりと社風や経営方針を伝える時間も、また、繰り返しそれをやってきて培った効率のいい人事教育システムもあるんでしょう。
      でも、中小は入社後に経営幹部との距離が近いなど、大企業にはない特徴もあります。それを良いほうに生かせるかどうか・・・。取材でいろんな会社を見ていると、10人くらいまでの個人会社と、50人くらいになった小企業とは様子が違うし、それを越えて3桁になってくると「家族的」なやり方が通用しなくなるように感じました。どこかで外部交流があったほうが教育するほうもされるほうもいいんじゃないかなぁ。

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